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ラズロ・バデット氏は、シェフになる前、パリのオートクチュールアトリエでプティ・マイン(補助職人)として厳格な手仕事を学びました。その研ぎ澄まされた感性は、今も彼女の料理に息づいています。
彼女の料理は素朴で直感的でありながら、構築的な美しさを持っています。それは、スイスとイタリアのルーツ、そして長年向き合ってきた“生地・裁断・フォルム”への深い理解が形づくっているからです。
独学で料理の世界に入りながら、映画や写真、プライベートディナーなどさまざまな領域を横断し、かつて服を仕立てたときと同じように一つひとつの層を重ねるようにメニューを組み立てていきます。
今回、私たちは彼女と対話し、ファッションと料理をつなぐ“共通する感性”について話を聞きました。
Q.クチュリエとしての訓練は、ラズロ氏の料理スタイルにどのように表れていますか。
A.クチュリエとしての経験は、私の中にある多くの職人技のひとつにすぎません。私がつくるものは、さまざまな影響が重なり合いながら、最終的には “私自身” に結びついていきます。料理もその延長にあります。布に触れるように素材を扱い、フォルムを探るように盛り付けを重ねる。アトリエで学んだ厳格さと集中力が、今は皿の上で形を変えて生きています。
Q. 服と同じように、料理の盛り付けでも質感や形は重要ですか。
A. とても重要です。質感や形は、作り手の想像力や気持ち、そして料理そのものとの向き合い方を強く表します。それが自由な表現であっても、細かくコントロールされたものであっても構いません。
質感や形は、職人としての技術と、感情の動きのあいだで常に変化し続けるものだと感じています。
Q. ラズロ氏にとって、料理はどこから始まるものですか。食材、思い出、それともイメージ?
A. 私の場合、料理はたいてい“食材”や“季節”、そしてその料理を一緒に味わう相手から始まります。何より、事前に細かい計画を立てずに料理をすることが大好きです。
料理を思い描くところから、調理、盛り付け、そして最後に誰かと分かち合う瞬間まで、そのときの感覚に委ねて創作していきます。この即興性こそが、私の大きな強みだと感じています。
Q. 今回スタイリングしたMerletteのアイテムに惹かれた理由は何ですか?
A. 職人技の確かさと、生地そのものの美しさに強く惹かれました。さらに、着回しやすさ、着たときのバランスの良さ、そして上品でありながら時代を超えて愛せる魅力にも心を奪われました。
Q. 旅は、ラズロ氏の料理や創作活動にどのような影響を与えていますか。
A. 旅をするときは、必ず地元の市場に立ち寄り、食材を買い、料理をする時間をつくるようにしています。旅先での五感を刺激する体験や、思いがけない視覚的な発見が、私の味覚を深く形づけてきました。
私はいつもノートを持ち歩き、1日の探訪を終えるたびに、気づいたことや感じたことを次々と書き留めています。その積み重ねが、料理や創作の大切な源になっています。
Q. 普段はどこからインスピレーションを得ていますか。
A. 日常生活の中からです。招待状や身の回りのもの、友人や家族、そして夫——あらゆるものが私の想像力を刺激し、創造的な思考を巡らせるきっかけになっています。
Q. パリでの生活は、ラズロ氏の創作活動にどのような影響を与えましたか。
A. パリは“自由”を感じられる街です。ここで暮らすと、自分が広い世界の中の小さな存在でありながら、同時に無限の可能性の中にいることを実感します。
この街は私が成長し温かく迎え入れられ、たくさんのインスピレーションを受け取ってきた場所です。そして、毎日創造的な充実感を感じられる、ちょうど良いバランスを見つけられた場所でもあります。
パリは、ただ美しい——その一言に尽きます。
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